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県木

  • 公開日:2022-05-20

学名:

別名 :神聖の樹、 思維樹、畢缽羅、インドボダイジュ、覚樹、道樹、道場樹、仏樹。

英名:

科別: クワ科、イチジク属  


特長:

インドボダイジュの種名religiosaには、「神聖な」「宗教的な」という意味が含まれており、仏教の開祖である釈迦牟尼がインドボダイジュの下で悟りを開いて仏となったと伝えられていることから、仏教の神聖な木とされています。宗教的な趣と荘厳さがあり、インドでは「聖樹」と呼ばれています。

この木の葉は一年緑の葉をつける常緑高木に属しますが、気候の関係で、この地ではしばしば落葉の現象が見られます。高さは10~20メートルで、幹は滑らかで太くまっすぐに伸び、波状の丸い樹冠を形成し、極めて高い観賞価値を有しています。

仏教経典の中では「身は是れ菩提樹、心は明鏡台の如し、時々に勤めて払拭して、塵埃をして惹かしむること勿かれ。」や「菩提本樹無し、明鏡も亦た台に非ず。本来無一物、何れの処にか塵埃を惹かん。」など、菩提樹は常に「大いなる智慧」や「悟り」の意味で用いられています。


選定の過程:

呉国棟県長在任中の1989年に民間団体が提議し、県務会議の討論を経て、花蓮県が豊かな水と緑や清らかな自然環境によって慈済聖法師・勝安宮・慈恵堂・港天宮など数多くの著名な寺や廟を育んだ、まさに清浄かつ神聖な宗教のメッカであることにちなみ、インドボダイジュが本県の県木に選び定められました。

葉の色は深い緑色で、表面は滑らかで光沢があります。葉脈は網状で、葉には長い柄があり、革質で、縦長のスペード型、全体が緑色で、葉の先端がしばしば尾状に長く伸び、その長さは5~15センチメートルほどになります。


毎年夏の7月から8月頃にはしばしば幹や枝に2つずつ並んでいる扁球形の突起が見られますが、これはガジュマルと同じくシコニウムと呼ばれるもので、茎は無く、葉腋から対になって生じます。扁球形で、熟すと暗い紫色になり、割って観察すると、中にたくさんの粒状の小さな花を見ることができます。熟すと帳面にたくさんの深紫色の斑点が現れて自然に枝から落ち、多くの鳥類が好んでこれを食します。

ボダイジュは同じ科に属すガジュマル同様、気根を有しており、傷のある部分から乳白色の樹液を出します。花蓮県の石彫公園前には枝葉の茂ったインドボダイジュが2列並んで立っており、人々に涼しい木陰を提供しています。こうした木陰で涼んだり考え事にふけったりするのは、最高の贅沢ともいえるでしょう。


原産地:アジアの熱帯地方(インドから中国雲南省にかけて、香港、インドシナ半島およびタイ北部など)