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【花蓮趣NO.42】カバーストーリー》作物を醸造 ほろよい原住民料理

  • 公開日:2022-11-30

長い歴史を誇る原住民の酒醸造文化。お酒は部落の重要行事や祭祀儀礼で祖霊との媒介の役割を果たします。酒醸を使った格別な料理もあるほか、ほろよい気分の夜には、花蓮の若者が作るアワ酒カクテルで、大人の夜市散策をおすすめします。(安全を守るため、飲酒運転はやめましょう)

  

文/林雅卿
写真/編集室



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太陽神の授かり物太巴紅糯米生活館

伝説によると、アミ族の先祖は大洪水があった際、子孫繁栄のために神から紅もち米の種を授けられたといいます。太巴塱部落の紅もち米は、炊き上がると鮮やかな深赤色になり、香りも感じられる極品。通常は祭典や遠方の来客をもてなす際にしか出されません。現在栽培中の紅もち米は陸稲「花蓮22号」を改良したもので、収穫は年に1回と大変貴重です。

 

帰郷した若者たちによって2015年に創立された「太巴塱紅糯米生活館」では、土地を大切に、伝統の中で革新を求め、部落の観光と産業の推進に取り組んでいます。スローフード拠点にも選ばれ、貴重な酒醸で柔らかくした独特な風味の肉料理が楽しめます。ガイドツアー、特色農産品、DIY体験なども提供し、原住民料理や、産地と文化を回る部落ツアーを通して、部落の豊かな文化にふれることができます。 


INFO|太巴塱紅糯米生活館
所在地:花蓮県光復郷富愛街15-1号
電話:03-8703419
営業時間:電話予約
お手洗い:あり

 


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大人の楽しみ方原酔

太魯閣族出身のJohnさんは、感性と理性の持ち主。公務員をやめて帰郷して起業した際は、自分にできることではなく、市場に必要とされていることを考えたといいます。その後、アワ酒カクテルを開発し、東大門夜市で大人気に。カクテルを手に夜市散策したり、太平洋公園の南濱海岸で波の音を背景に飲んだりと、リゾートムード満点の楽しみ方が都会の観光客に人気です。

 

「飲酒は本来楽しいものだが、アルコール依存問題で原住民への偏見につながっている。僕は原酔で人々の見方を変えたい」とJohnさんは語ります。そんな理念で作るカクテルは、物語性のあるものばかり。例えば、アルコール感が強めで、ピーチとカシス風味の「ジェシカ」は、花蓮を一人旅していた女性をイメージしたものだとか。近年は夜の集いの場として、友人と「原酔酒餐館」を開店。原住民の織物、漂流木を生かした店内では、酒醸やビンロウ葉のソースなど、独特な食材や香辛料を使った料理を提供。ぜひその味に酔いしれてみてください。


INFO|原酔
所在地:花蓮市東大門夜市原住民一條街E16
電話:0938-730311
営業時間:17:30-23:00
お手洗い:あり

 

INFO|原酔酒餐館
所在地:花蓮市建国路73号
電話:03-8323676
営業時間:17:30-21:30(金曜17:30-22:30、土曜17:30-23:00)
お手洗い:あり


【過度の飲酒は健康に害を及ぼします】