瑞穂温泉
瑞穂温泉は花蓮県瑞穂郷に位置し、泉質は「ナトリウム炭酸水素塩泉」と「炭酸塩泉」の2種類があります。特に炭酸塩泉は台湾唯一で、日本3大名湯の1つである「有馬温泉」と共によく知られる温泉となっています。泉温は約48度で、温泉水の中には鉄やバリウムなどの鉱物が豊富に含まれているため白濁した黄色を呈し、「金の湯」とも称されています。また、温泉水に含まれる鉄分が空気に触れて酸化し水面に形成される黄色く濁った結晶は「温泉の花」と呼ばれています。さらに、この温泉に入ると男の子を産む確率が高くなるとの評判もあり、温泉水のpH値が約6から7の弱アルカリ性であることと関係があるのではないかと考えられています。このことから、「生男の泉(男子誕生の湯)」や「英雄の湯」と呼ばれることもあります。
安通温泉
安通遠泉は花蓮県玉里鎮に位置しており、源泉湧出口の温度は66度に達します。湧出量がとても多く、温泉の露頭は安通渓沿いに全長約2~300メートルにわたって広く分布しており、近隣の住民たちが地を掘り露天で沐浴している様子もしばしば見られ、のどかな農村の風情を深く感じることができます。泉質は弱アルカリ性の「食塩性硫化水素泉」で、無色透明であることから「銀の湯」とも呼ばれています。塩味と微かな硫化水素の香りを帯び、入浴後は皮膚がしっとりすべすべになるため「美人の湯」との異名も持ち、血の働きを活発にし、胃腸の不快感を和らげ、皮膚の症状や婦人科系疾患などにも効果があると言われています。